本当の理由
だけどある日…私へのいじめに気がついたお母さん達は私には何も言わず、勝手に転校の手続きをしてしまっていた…。
―――
「有紀ちゃん…最近元気…ないよ…?」
その言葉にビックリした。
「…そうかなぁ〜?大丈夫だよ!」
「でも…」
「大丈夫だからっ!ね?」
私は一生懸命に涙をこらえた…。
優くんは私がいじめられている事を知らない…けど…私の変化に気がついてくれた…。凄く嬉しかった…。
「…有紀ちゃんがいいならいいけど…」
ごめんね…優くん…
「あっ!そうだ、これ!」
「へ…?」
優が私に渡したものは…
「指輪だぁっ!可愛い〜!」
淡いピンク色のオモチャの指輪だった。
「優くん、ありがとう!」
本当に嬉しかった。
「えへへ…僕といろちがいだよ」
優くんは青色の指輪。
色違いなんだ…嬉しい…!
「有紀ちゃん…」
「ん?なぁに??」