本当の理由
「大きくなったら…僕と結婚して?」
以外な言葉に凄く嬉しかった。
優くんと…結婚…??
嘘…本当に…?
「私も…優くんと結婚する!」
本当の素直な気持ちだった。
そして私達は初めてのキスをした…。
「えへへっ、優くん大好き…!」
「僕も有紀ちゃんが大好きだよ?」
だけど…これが…
優くんと話した最後の日だった…。
――――…
「ただいま!」
玄関のドアを開けると…少しひんやりとした空気が私の体を覆った。
…?………
何だろう…嫌なかんじ…
するとお母さんがでてきた。
「有紀…帰ったの…?」
お母さんの表情はいつもと違った…。
お母さんは口を開いた。
「…今から親戚の家に行くから…支度して?」
「?うん…」
家の中を見渡すと、やけに段ボールが多くて、部屋がすっからかんだった。
だけどその頃の私はまだその状況がわからなかった。