本当の理由



―――…



『有紀ちゃん!起きて!』



『有紀ちゃん…泣かないで…?』



『大きくなったら僕と結婚してね!』



『有紀ちゃん!』







―――――…





「ん…」


「…起たかい…?」


重たい瞼をゆっくり開けると、親戚のおばさんがいた。



「おばさん…お母さん達は…どこ?」


「…っ…」


おばさんは明らかに様子がおかしかった…。


「有紀っ…あんたのお母さん達は…っ…」





聞くのが怖かった…







「二人とも…死んだの…っ…」





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