本当の理由




―――…

あれから…何時間くらい泣き続けたんだろう…


「…指輪…もう…いいや…」

優くんは私なんて好きじゃなかったんだね…
あの時の言葉は全部…嘘だったんだね…




ペンケースからカッターを取り出した。



シュッ…



暖かく赤いものが腕から流れる…


痛いよ…腕も…体も…


心も…




もう…死んでいい…




優くん…私は…







教室にバタバタと足音が近づいてくる…


―誰…?


…誰でもいいや…
笑っちゃう…優くんが来てくれるかも…なんて期待した自分が…

優くんは私の事嫌ってるから…そんな事ないのに…










ガラッ



「っはぁっ…!!有紀っ…!」



ばいばい…優くん…







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