本当の理由
―優李side
僕は木村優李。
僕はある女の子をいじめている。
…椎名…有紀…
ねぇ有紀…あの言葉は嘘だったの…?
約束したよね…?
細川から話を聞いて無性にいらついた…
だから…有紀を見つけた時…ビックリした…。
小学生の時よりも…可愛いくなっていた…。
優花は小さな顔に大きな瞳に長い睫毛…それに身長は149.8センチとかなりの小柄。
男が放っておくはずがない。
僕の事…覚えてないのかな…?
正直…ショックだった…
あの時の指輪は…僕はネックレスにして毎日首からさげていた…。
今でも…外す事はない。
それだけ大切だった。
僕の初恋の相手。
細川から有紀をいじめないかと言われた時、僕は迷わなかった。
僕の事…嫌いなんだったらいいよね…?
もう男がいるんでしょ?
今まで何人もの男と寝てきたんでしょ?
そう思ったらどうでもよくなった。
それからというもの…
僕はクラスの皆で毎日…有紀をいじめた…。
クラスって言っても女子だけど…男達は有紀の事が好きみたいで、見るだけ。
だけど有紀は耐えた…2年間も…。
有紀をいじめてるけど…全く心が晴れない。
むしろ重くなった。
その時僕は思った…。
『有紀をいじめて何を得たいの?』