本当の理由
「有紀っ…!生きて…っ」
僕は有紀を急いで保健室に連れていった。
――――
「…よっぽど…苦しい思いをしてきたのね…」
「……」
何も言えなかった…
有紀を…信じてあげられなかった…っ…
「ゆぅ…かっ…ごめっ…」
僕はさっきの出来事を…今までの事を涼子先生に話した。
「…そっか…木村君も…辛かったね…?」
「僕っ…有紀に…酷い事…っ…」
僕は最低な男だ…
だけど涼子先生は言った。
「大丈夫。本当の気持ちを伝えてあげて。」
「え…」
「そりゃ…木村君のした事は…許される事じゃない…」
「……」
何も言えなかった…。
「だけどね?有紀は君を恨んでなんかないわ」
どうゆう事…?
「大切なのは過去じゃない、今よ。今まで傷つけてしまった分、これから有紀を大切にしてあげて!」
「っ…はいっ…」
「じゃあ悪いけど…先生用があるから優花の事よろしくね?
「はい…
また…有紀と一緒に学校に行きたい…
また…笑いあいたい…っ…
また…君に触れたい…