本当の理由
―優李side
有紀の本心…そして過去…
有紀は…こんなにも…辛い思いをしてきた…
有紀は嘘なんて…ましてや僕に嘘はつくはずなんかないのにっ…
指輪だって…大切に持っていてくれたのに…
有紀は大粒の涙を流しながら、口を開いた。
「…優くんの事がっ…忘れられなかったっ…」
本当に…?
あぁ…最初から…僕が信じてあげられなかったんだ…
僕はこんなにも傷をおった有紀に…一生忘れられない…大きな傷跡を負わせてしまった…
「…あ、と…私っ…援助交際もしてないっ…優くんの事…嫌いなんて…利用するなんて…っ…言ってないっ…」
わかってる…
その綺麗な涙がその証拠。小さい頃から嘘が下手で。
「…わかってるよ…僕も…今まで…本当にごめんっ…」
許される事じゃない…
今はもう僕の事が嫌いでも仕方ない…。
「私も…ごめんなさいっ…」
「っ…有紀…」