本当の理由
『ふぁあ…もしもーし?』
あ…出た。
「ちょっと頼みたい事があるんだけど…」
――――…
『わかった。んじゃ早速やるわ』
「うん。ありがと」
『よかったな…本当の事がわかって…』
「うん…」
『お前…有紀ちゃんの事…大切にしてやれよ…?』
「クス、当たり前」
『おぅ!じゃあなっ!』
これで…有紀は大丈夫。
今の電話の相手は山田光輝。僕の中学時代からの親友で、有紀の事も知ってる。
そして…光輝はヤンキー一家ってゆうか…族の総長を努めている。
顔も整っていていいやつ。
あ、一応ここの高校。
クラス違うけどね。
そういえば…光輝は言ってたな…。
『有紀ちゃんの事、信じてやれ』って…。
だけど僕は信じてあげられなかった…。