本当の理由
今日はいろんな事がありすぎたなぁ…。
今の時間は6時過ぎ。
「そろそろ帰ろっか?」
「うん…」
有紀は少し寂しそうな顔で頷いて、僕の制服の袖をギュッと握ってきた。
「…有紀?どうしたの?」
「…さみしい…」
弱々しい声で有紀は言った。
そういえば…有紀は家族がいないんだ…。
今までずっと…寂しい思いをしてきたんだよね?
と、僕は思いついた。
「今日、僕ん家泊まる?」
「…へ…//?で…でも、ご家族の方は…?」
「大丈夫だよ。もう暗いし…僕ん家近いから…ね?泊まって?」
今日は…一緒にいたい。
「…じゃあ…今日だけ…//」
「うん、おいで」
学校を出て早速家へと向かう。