只今恋愛学習中
 奏太サイド
 

今朝、学校に来る途中に会った変なやつ。 
白金高校の制服だったよな。 
 ぷっ! 思い出しただけで腹がいてー。 
顔は、まあかわいいの部類だけど、ありゃ完璧に処女だな。 
のくせにピンクのパンツって、ギャップありすぎんだろ。
なにがんばってんだか。

「はよーっす。おっ奏太がなんかにやけてるし。なんかあったんか?」
「どーせしょーもない事考えてたんだろ。いつものことじゃん。」
 
こいつらは小学校からのつきあいの東野明良 トウノアキラ と梶原凛矢 カジワラリンヤ 。
明良は関西弁のほうで、朝から失礼な方が凛矢。 
 
「俺をお前らみたいに朝から盛ってるやつらと一緒にすんじゃねーよ。」
「わかってねーな、奏太ちゃーん。盛ることをしないようなやつはオスとして
おわりだぞ。」 
「せやでー奏太ー。それが「男の美学」ちゅーもんや。」

道ばたでこんな話をしてる高校生の男子3人がいたら、めーわくになるとゆうか
なんとゆうか。あんまいい印象ないよな。

「そーかよ。そら、さっさと行くぞ。初日からペットつれて登校なんてするとはな。」 

こいつらにだからこそ、これだけ俺らしく話せるんだ。
ガキの頃からこの毒舌のせいで周りになじめなかった。こいつらが引っ越してくるまで、
俺は友達なんていなかった。

「おれらって、ペットに例えたらなんになるんかなー。」 
「おれは狼てとこかな。明良は、うるせーからオウムなんてどうだ?
案外似合うぜ。」 
「ははっ。ええで。俺鳥は好きやし。空も飛べるしな。」

俺の毒舌に合わせてくれる。こいつらの才能って言ってもいいくらい。
俺にとってこいつらはもう、必要不可欠だ。
 
「そーいやー奏太。さっき何考えてたんだ。口元にやけてたけど。」 
「ちょっとな。おもしれーもん朝から見られたんだわ。」

俺は二人に朝会った女の事を話した。
 



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