只今恋愛学習中


さりげなく守ってもらってる感じがして、
勝手に意識しちゃう。

そんなわたしに気づかない感じで前に前にどんどん進む。
鼻歌まで歌ってルンルンしてる。

なんだか、背は高いのに年下の子に懐かれてるみたい。


「・・・・。よしっ!着いたで」

一人でそんなことをぼーっと考えてたら、頭の上の方からテンションの
あがった明良くんの声がした。

「・・・・ここって・・・。」
「そっ!アミューズメントフロアっちゅうん?? ちょっと前に
パソコンいじってて見つけてん。」

目の前にある少し大きめの建物。

時間が時間だから、あんまり人はいないけど、
普段は結構にぎわってるんだろうなぁ~。

「やっぱ、元気ないときはこーゆー所にくるんのが
一番やからな!!」

「私が、泣いてたから・・・。」

「うん、俺と二人っきりっは嫌かもしらんけど。」

「違うよ!!嫌なんか思ったこと今日で一回もなかったもん!!」


自分でも、どっからこんな声出したんだろって思うくらいの音量で
明良君に向かって怒鳴っちゃった。

「・・・あのっ、ごめんなさい。  でも、嫌なんて、ホントに一回も
思わなかったから・・・。」


もごもごと言い訳をしながら、俯いてばっかりの私の頭を
また明良君が優しく頭を撫でてくれる。

さっき、明良君が年下なんて思ったけど、私の方が全然年下
みたいだなあ。
< 96 / 131 >

この作品をシェア

pagetop