†導かれる聖女†


「ドレス………」


包みを開ければ純白に
自分の瞳と同じ碧色の
首飾りと髪飾り。


それは今までに見た事のないような宝石達…


「これ…どうしたんだろう」


入手経路について考えようとして止めた。



ルークがどうやって
入手したかなんて恐くて
考えられないものね…


苦笑いを浮かべ、ドレスに着替える。


それは不思議なくらい
サイズもピッタリだった。


髪を上に上げ、碧色の髪飾りで止める。


部屋の化粧台に置かれている化粧品で出来る限りで化粧をする。



「これで…いいのかな…?」


初めてのドレス、初めてのお化粧…



部屋にある鏡の前で
私は目を見開いた。


驚くくらいに変わり、
変化した私がそこにいる。



「自分じゃないみたい…」


ドレスのおかげでもあるが、今まで生きていた中で一番美しくなれた瞬間だと思う。







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