†導かれる聖女†
「あら…
可愛いお嬢さんですこと」
女性は笑みを浮かべたままセシルに手を伸ばす。
「…触るな」
ルークはセシルを女性から遠ざけた。
「あら、あなたの想い人でして?それは…気付かなくてごめんなさい」
女性はセシルに視線を向けたまま言葉を発する。
「…あぁ…いや……」
嫌な予感がしたのは気のせいか…
ルークはそう思い
警戒を解いた。
「今晩は世話になる」
ルークが頭を下げると、女性は心良く中へと通してくれた。