†導かれる聖女†


「……セシル………」


ほら…困らせてる。
ルークを困らせたいわけじゃないのに…


「何でもない。
ごめんねルーク……」


私はルークの前だと
子供になってしまう。


「セシル…俺は……
命を救ってくれたお前に
感謝している。
お前は俺の恩人だ。
お前の事も俺は大切だと思っている」

「…ありがとう」



ルークの言葉に私は
無理矢理笑顔を作る。


ルークにとって私は
命の恩人…それゆえに
大切にされているだけ。


それがとてつもなく
悲しかった。








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