†導かれる聖女†
「…あなたが…リリス…?」
夜の魔女リリスと
何か関係が……?
「目が覚めたのねセシルさん。丁度良かった、夕食の準備が出来ましたの」
リリスは艶やかな笑みを浮かべた。
ティアネイもルークも
見とれているのが分かる。
やっぱり綺麗な女性が
いいのかな…?
私なんてまだ…
そう考えると自分が
どれだけ女性らしくないかがわかってさらに落ち込む。
「さぁセシルさん…」
名前を呼ばれ、俯いていた顔を上げるとルークとティアネイの姿がなかった。
「二人は…?」
「先に行かれましたわ。
さぁ…あなたも……」
リリスは私に手を伸ばす。ルークもティアネイも先に行くなんて酷い。
「はい。お待たせして…」
私もリリスに手を伸ばした。その手が触れ合う瞬間…
『触れては駄目!!』
―バチンッ
声が聞こえたと同時に
私とリリスの体は弾けるように双方へ飛ばされた。