†導かれる聖女†


「それは?」

「封印牢だな…
俺も目の当たりにするのはこれで二度目だ」


後ろで二人の会話が聞こえる。それでも私は扉の封印に集中する。


「聖女マリアの名において命ずる…
如何なる力も、我の前では無力とならん」


ーピキンッ


扉の封印が壊れたのが分かる。そんな私を二人は驚いた顔で見つめていた。


「封印牢を一瞬で……」


ルークは目を見開いたままそう呟いた。







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