†導かれる聖女†


「セシル…大丈夫か…?」


体の力が入らない私を、ルークは優しく支える。


「ん…大丈…夫……」


途切れそうになる意識を必死につなぎ止め、私はそう答える。


「ウィ…ザード……
あなたの好きにはっ…」

「聖女よ…テストをしよう。お前達が我を楽しませられるか…否か…」


テスト………
何をしようっていうの…?


「ふざけないで!!!!」


半ば悲鳴に近い声を上げる。


「セシル…お前どうした…?」



ティアネイは私を心配そうに見つめる。


許せない…私がこの人を許せる筈が無い。
この人は私の大切な人を奪った……







< 181 / 207 >

この作品をシェア

pagetop