†導かれる聖女†
*聖剣士ティアネイ


「ティアネイ!!


「セシルっ!!!」


互いに手を伸ばすなのにその手は届かない。


「くそっ!!!何で届かないんだ!!!」


伸ばした手は何度も空を切る。


「ティアネイ………
ごめんなさい…あなたを巻き込んで……」


私と出会わなければこんな目に会う事はなかった…


「何言ってんだっ……
お前のせいじゃないだろ!!」


ティアネイは諦めずに何度も手を伸ばす。


「…私の…私の力が……
いつも大切な人達を苦しめる……」


それが辛くてとてつもなく苦しい…



「私は…あなたが思っているような聖人じゃない。ならばせめて……」


私はティアネイに向かって笑顔を向ける。


「聖女マリアの名において…此処に拒絶の包囲を施さん」


―ピキンッ


私はティアネイに魔を拒絶し遮断する護りの力を施す。


ティアネイの体は落下を止め、私の体だけが落ちていく。



「セシル!!!!」


そう叫んだティアネイが泣いているように見えた。


そのまま私の意識も途絶え、暗闇へと落ちて行った。








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