†導かれる聖女†
「俺に捕まれ」
「…???…うん」
言われたとおりにルークの首に腕を回し体を預ける。
「しっかり捕まっていろ。落ちるぞ」
これから何が起こるか分からないままルークに強くしがみつく。
―タンッ
私を抱えたままルークは空高くジャンプした。
浮遊感が体を襲う。
「…っ………」
恐い…高いよ……
目をつむりより一層ルークの首に回す腕に力を入れる。
「…大丈夫だ……
お前を落としたりしない」
ルークは安心させるように優しく呟いた。
ゆっくりと目を開ける…
「わぁっ!!」
周りに広がる青に大きな船を真上から見下ろす。
それは美しい景色だ。