†導かれる聖女†
「…はぁっ…はっ……
……夢……?」
でも確かに……
幾つもの魂を感じる。
あの声の一つ一つをしっかり覚えてる。
「狩りが始まる前に…」
狩りって何…?
逃げるって何から?
―バタン
「待たせたな」
そんな事を考えていると、ルークが部屋に戻ってきた。
「ルーク……」
「服は調達した。あとは貴族の奴等に悟られないように隠れて……セシル?」
私の顔は今真っ青になっているだろう。ルークは心配そうに私を見ている。