†導かれる聖女†


鎌を地面に引きずりながらこちらへと向かってくる。それはまるで死神のようだ。


『…っ…あと少しなのに!!』



ボートの紐を必死に引っ張る。それでも死神の歩むスピードは緩まらない。


『狩リヲ…始メル…』


死神はニタリと笑い
鎌を構えた。


『…くそっ……』


レイナをゆっくりと横たわらせ、パイプを握る。


守らなきゃ…
レイナだけは何としても…






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