BOND
快SIDE


今日もバイトへと足を運ぶ。



越智が一緒だったときは嬉しかったバイトも、今では苦でしかない。






スタッフルームに入ると店長がいた。




「はよございます。」


「武藤、元気だせ。」


「元気っすよ。」


「嘘つけ。」



店長とは長い付き合いだし、俺の心情知ってるからなぁ。





バレバレだよな。




「まだ思い出さないか?」


「はい。」


「そうか‥。」


「店長も元気出してください。」


「お前、言うようになったじゃないか。」




二人でフッと笑った。




そのとき、スタッフルームのドアが開いた。




俺と店長はドアの方を向いて固まった。



「え‥。」


「越智ちゃーん!」



店長が越智の方へ歩いていく。
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