BOND
私と明はベンチに、快と吉瀬くんはベンチの前の地面に胡坐をかいて座った。




「マジ疲れた。」


「でも楽しいね。」


「去年の夏みたいだな。」


「そうそう、勇人が私に花火向けて。」




楽しい。




もう去年のことになるんだね。





何か数ヶ月前のように感じる。






「あ、快、さっきの告白だったんだろ?」



吉瀬くんが快に問う。




「ん。」



「何て言われたの?」



「好き。」



快はサラッと言ったけど、ドキッとしてしまった。





私は目のやり場に困り、俯いた。




「でも断ったんだろ?」



「ん。」





ホッ。





よかったぁ。





「快は友ちゃんひと「勇人。」


「はい。」





プッと笑う明。




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