BOND
「っ!!!」



快は真っ直ぐ前を向いたまま言った。





私は快の横顔を見つめた。




「でも、モデルから女優になった芸能人だっているって友美が言ったとき、俺が間違ってたのかもって。」



「っ‥。」



「友美は俺が守ればいいだけの話だって。」



「快…。」



「俺自分のことしか考えてなかったんだ。あんとき。」






快は大きなため息をついて空を見上げた。






「今日思った。」


「何を?」


「トイレにも一緒に入って守ってやりたい。」


「っ…恥ずかしいよっ。」


「そんくらいお前が大事なんだよ。」


「っ!」



快を見ると快は優しく微笑んでいた。





「快‥それでもやっぱり恥ずかしいから。」


「フッ。」




快は優しく笑った。
< 285 / 432 >

この作品をシェア

pagetop