BOND
驚いた。




お前に教える必要はないって言われると思ってたから。




でもサラリーマンでこんなすごい家に住んでるってことはすごく上の方の人だよね。






「なぁ。」


「っ‥はい。」


「台本見せて。」


「っ‥あ、はい。」




私は食器を置いて自分の部屋から台本を持ってきた。






「はい。」





男の人は台本を受け取り、見始めた。






私はどうしていいかわからずただ突っ立っていた。






「ふーん。なぁ。」



「はい。」



「キスの練習しとく?」



「はい。‥って。え!?」




男の人はクスッと笑った。
< 365 / 432 >

この作品をシェア

pagetop