嘘吐きメッセージ
「佐奈ー、ねぇ、佐奈」
「んー……どした」
目を覚ますと高校2年の私
「どしたじゃないでしょ!もう終わったよー?」
「ぇ、マジで?!うわー寝てた」
「まったく…ほら、帰るよ!」
「ん….」
私は友達の愛の手をとりながらも
ふとある方向に目をやった
「蒼まだー?」
「待てって…..ほら行くぞ」
「うんっ」
目線の先には幼なじみの蒼と
そして
あの日いきなり現れたあの女の子唯がいた
あの2人を見ていると今でも心が痛い
それは昔を思い出すからではなく
蒼の事を諦められない自分のせい
「あの2人付き合ったんだー」
「そうみたいだね」
素っ気なく返すと、愛は笑みを浮かべる
「どうよ?幼なじみとしては」
「どうよって….別にいいんじゃないの?」
ほんとは、いいなんて思ってない
ほんとは…唯が憎くてしょうがない
でも、私はあの時と同じで
何もできない….。