青春途上中〈2〉
祥太は唇が白くなるほど噛んだ。篠原に嫌われたくなかったからだ。

10年…、ずっと黙っていた。

篠原は、ジッと視線を祥太から外さない。

「てめぇが言わないなら俺から教えてやるよ」

「俺から言う…。
裕太は、俺から言わせたいんだろ?」

「わかってんじゃねぇか」

裕太は嫌な顔でニヤついた。







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