黒龍
「俺は朱雀に入って幹部になった頃だった。」


初めて好きな奴ができて付き合い始めた。

そいつは大人しい感じだけど優しい、明るい奴だった。

けど…俺と付き合った本当の理由は総長の咲也だった。

それを知ってそいつに聞いたらなんて言ったと思う?

『アンタなんてただの使い捨てに過ぎないから。そもそもアンタなんて興味はないの。だから別れてくれる?邪魔なの。さようなら』

そう言った。

でも、そいつは咲也に振られた。

そしたら、

『ごめんね?本当は要と別れたこと後悔したの。だからもう一度付き合って欲しい』

そう言われた。

だから、もう一度信じてみようと思った。

けど、また同じだった。

それから、人を信じることがあまりできなくなって無口になった女嫌いにも。

でも、女嫌いになっても女はいっぱい寄って来た。

『私が女嫌いを治してあげる』って言う奴がいっぱいいた。
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