甘きゅん【完】
「ほぉ、いったい、何の真似だ?」


片手で両手首を、もう片手で本を掴まれた。


…って、ちょっと待って!?


「え?
手…右手…」


だって、生徒会長の右手は――…


「君はバカか。
あんな話を信じたのか?」


生徒会長は呆れたように、小さなため息をひとつつくと、分厚い洋書をテーブルの上に乗せた。


< 122 / 436 >

この作品をシェア

pagetop