甘きゅん【完】
「覚えとけ」


九条くんはあたしの唇を親指でぬぐいながら、あたしのおでこにおでこを合わせた。



「…っ…」



九条くん。
そんな瞳で、そんな命令
――…しないでよ。




あたし…
ちょっぴり期待しちゃうじゃん。


もしかしたら――…ってさ?


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