甘きゅん【完】
「え?」


首をかしげたあたしに、


「素直になれよ」


九条くんは、目を伏せて、あたしの舌に熱い舌を絡ませた。


「俺だってさ。
素直に自分自身をさらけ出してんだから」


「…?」


「バーカ。
そこは――…“はい、伊吹様”だろ!?」


そう言って、九条くんは、もう一度あたしにキスをした。


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