甘きゅん【完】
もう、すっかり…日もくれた教室に取り残されたのは…


「みゆーーーーー!!
どーーーーすんだよーーー!!
おまえーー!!
あんなことまで言っちゃって…」


両手で顔を覆って、泣きまねをする司と、


「んなもん。
どーとでもなるわよ!
恋のパワーで!!
っしゃーーーー!!」


こぶしを突き上げ、飛び跳ねるあたしの二人で。


「…オレ…逃げ出してぇ…」


魂でも抜けたかのように、にゃけた顔で、はぁ…っとため息をつく司に向かって、


腰に手をあて、ビシっと一言。


「成せば成る!」


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