甘きゅん【完】
だって、そうだろ?


ほら。


教室のドアの横。


ドアにつかまるように、顔だけぴょこっとのぞかせて、唇をかみしめたマヌケな顔で、柚月が俺の様子を凝視してる。


その様子が可愛くて、可愛くて。


俺は片目を閉じて、手をあごにあて、くすりと笑う。


さぁ、柚月ちゃん。


もっと“ヤキモチ”やいてもらいましょうか?
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