恋する事件簿【完】
煙草を消し、耳だけを傾けた。



「通子さんは、水川と。犬養さんは坂田。難波は…井川。芽依実は…北斗とだ」



…やってられない!!

私は叔父さんをまた睨み、課を出た。



「山下刑事!!;;」



するとエレベーターから、案内課の人が登場。



「何;;」



必死な形相で来るから、こっちはビビる。



「ヤクザが…ヤクザが!;;」



「“ヤクザ”?」



…そんなのに怯えてるわけ?



「“山下芽依実を出せ”と、騒いでます;;」



「…はぁ?」



本当、私は厄日が時々ある。
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