恋する事件簿【完】
「芽依実」



「進…?」



私が知ってる進は、もうそこには居なかった。

焦げ茶色のふさふさな髪はなく、短髪で、金色。

スレンダーな体は、逞しくなってた。



「俺をシカトしたな?」



倒せるかなんて、わからない。

それ位、変貌を遂げていた。



「誰なの?貴方」



母親が進に詰め寄る。

しかし、「ババアは引っ込め」と、突き飛ばした。



「キャ――ッ!!;;」



「「苺愛!」」



叔父さんが支えて立たせる。

私は殴りかかりそうな父親を止めた。

怪我はさせられない。
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