恋する事件簿【完】
『管轄内の託児所で立て籠り事件発生。出動願いします』
「ちょっと待って。――立て籠りだって」
私は通話口に手を当てながら、課長室に叫ぶ。
課長は“出動しろ”という合図のジェスチャーを見せる。
「出動します。無線は課に繋いで」
『わかりました』
私が電話を切ると、全員、立ち上がる。
「俺らはここに残り状況を整理してから向かう。それまでの指揮は守優、頼んだ」
「了解」
私たちは父親に見守られ、駐車場へと走った。
それぞれのペアで車に乗り込み、無線から流れる住所へと向かう。
『立て籠り犯は4人。24人の保育士と園児は逃げたもの、残りの園児、5・6才の子供が12人、人質とされてる模様』
「子供だけ…」
私は難波を見た。
「ちょっと待って。――立て籠りだって」
私は通話口に手を当てながら、課長室に叫ぶ。
課長は“出動しろ”という合図のジェスチャーを見せる。
「出動します。無線は課に繋いで」
『わかりました』
私が電話を切ると、全員、立ち上がる。
「俺らはここに残り状況を整理してから向かう。それまでの指揮は守優、頼んだ」
「了解」
私たちは父親に見守られ、駐車場へと走った。
それぞれのペアで車に乗り込み、無線から流れる住所へと向かう。
『立て籠り犯は4人。24人の保育士と園児は逃げたもの、残りの園児、5・6才の子供が12人、人質とされてる模様』
「子供だけ…」
私は難波を見た。