恋する事件簿【完】
「井川は、本当に難波が好きではなく、芽依実ちゃんへの妬みか?」
そこに犬飼さんが、質問を入れた。
みんなが聞き入れる中、井川は首を振る。
「いつだったか…関西に出張に行ったら、難波を見掛けて…」
「一目惚れしたわけね」
通子さんの一言に、井川は頷いた。
「だからパパに、一緒に働いて、“行く行くはお婿さんにしたい”って、話たんです。そしたら…」
…私の彼氏だと、気付いたわけか。
「憎かった。羨ましかった。
だから、奪おうって。何なら事故と見せ掛けて、死ねばなーって」
軽々と言った井川に、私は血の気が引いた。
その時、パシン…ッと乾いた音が響いた。
そこに犬飼さんが、質問を入れた。
みんなが聞き入れる中、井川は首を振る。
「いつだったか…関西に出張に行ったら、難波を見掛けて…」
「一目惚れしたわけね」
通子さんの一言に、井川は頷いた。
「だからパパに、一緒に働いて、“行く行くはお婿さんにしたい”って、話たんです。そしたら…」
…私の彼氏だと、気付いたわけか。
「憎かった。羨ましかった。
だから、奪おうって。何なら事故と見せ掛けて、死ねばなーって」
軽々と言った井川に、私は血の気が引いた。
その時、パシン…ッと乾いた音が響いた。