恋する事件簿【完】
「何するんだよ!;;」



兄貴は当てられた定規を退かしながら言う。

もう一度、容疑者の詳細の下に書かれた細かな特徴を見る。



「この中に犯人は居ない」



「何やて?」



「犯人は、別に居るとしか思えない…」



私は資料を纏めて、那維斗と捜査会議に参加する為に、署を出た。

本庁舎へ出向き、会議室に行き、警部課の人たちに指示され、管理官や指揮官たちの隣の机に座った。

警部や警部補は50人を超してる。

レベルの違いに驚かされた。



「どうしてわかったん?」



車中で私の推理を聞いた那維斗は、写真を見ながら訊いて来た。
< 159 / 336 >

この作品をシェア

pagetop