恋する事件簿【完】
「前後から銃口を向けられて、逃げ場もない。助けに入っためいちゃんの同期の婦人警官は即死。その頃からか…めいちゃんが主任みたいに、冷静で、無愛想な人になった。その事件までは、もうちょっと、明るかった」



坂田さんは、「人は変わるんだな」と呟き、由良さんを連れて、入り口から突入を試みに行く。

…だとしてもや。

そんな簡単に突入して良いのか。

普通、許されるんやろうか。



「先輩は、いつまでもルールに縛られ過ぎや」



「…何がや。ルールを守らんから、あいつも死んだんやろ」



「そうですね」



…何やねん、難波は。

お前は、引きずってへんのか…。



        *  *  *




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