恋する事件簿【完】
彼氏や誰かを膝枕をしたのは初めて。

どきまぎしつつ、那維斗の柔らかい髪を撫でる。

子供たちが居るのに、大胆な人。

一見、そんなタイプではないのに。

…お父さんもか。

私は巨大迷路の方へ走って行く子供たちを見た。



「何やあいつ…」



すると那維斗が、起き上がった。



「どうしたの?」



「アレ…」



那維斗が公園の通りに面した方の入り口を指差した。

そこには1人の中年男。

冬でもないのにコートを羽織ってる。

男は迷路に近付いて行く。



「お前、迷路に入れ」



「へっ!?」



「俺は出口からや」



…はぁぁ?

迷路は苦手なんだけど!!
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