恋する事件簿【完】
「すいませんでした」



保護者の人たちに頭を下げて、子供を引き渡す。



「いえ…警察の方が居てくれて、助かりました」



「本当、ありがとうございました」



私は「いえ…」と言い、駆け付けたパトロール中だった警察に、男を引き渡す那維斗を見た。

那維斗は私に気付くと、保護者の人たちに頭を下げながら来た。



「お子さんたちに、嫌な思いさせてすいません」



「そんな、2人して止めて下さいよ!」



「俺たちは、助けて貰ったと思ってます。あいつらも笑ってる。見せられただけで良かったと思います。不幸中の幸いだと思ってるから」



良い人たちで良かった。

苦手な迷路にも、入って良かった。
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