恋する事件簿【完】
…だったら…。



「私が残る」



「芽依実…。芽依実まで何を言ってるの…?」



「お父さんが残るより良い。
気持ち的にも、スッキリする」



「芽依実…」



「それに、那維斗が助けてくれそうな気がする」



私がそう言うと、『助けるで』って、那維斗の声が聞こえた。

両親を無理矢理、外へと追い出した。

子供たちも出された。

…そろそろかな…。



「先生たちも、解放してあげてくれないかな?」



舞台の中心へと行き、教師15人を囲む犯人へ声を掛けた。



「誰だ――!」



「このタイミングで現れたとしたら、警察しかなくない?それとも、正義の味方とか?」



3人なら勝てない事もないけど、防弾チョッキを着てない私には不利かも知れない。
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