恋する事件簿【完】
トランシーバーを投げ捨て、近い所に居る犯人に近付いた。



「出さないなら撃つ」



「撃ちたければ撃て!!」



これじゃあいたちごっこ。

私は喋らないヤツに、銃口を向けた。



「あいつから良い?」



「ど…」



「戦いは警察を嫌うヤツらが居る限り終わらない――ッ!!!」



目の前のヤツに許可を貰う筈が、銃口を向けたヤツが喋った。

…女…?

声が高い。

それにこの声、どこかで聞いた事がある。

私に恨みを持った誰かだろうか。

警察になってから、何人も捕まえた。

釈放されたヤツも居るし…その中の1人だろうか。
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