恋する事件簿【完】
 *  *  *
―坂田 SIDE―



病院の待ち合い廊下。

水川が撃たれた。

めいちゃんは悪くないけど、責任を感じてパニックになり、2人とも病院に運んだんだ。



「水川、命には別状なし。ただ、1ヶ月は休職だと」



「そうか。あ、めいちゃんは?」



「大丈夫。今、安定剤を打って貰った。難波と親父たちが付いてる」



守優は目の前にあった自販機でコーヒーを二つ買い、一つを俺にくれた。
隣に座ると、「ペアが重症とか、ショックだよな」と言う。

俺は、守優にもみんなにも話してなかった事があった。

めいちゃんの幸せを祝ったり、からかってたくて、言えなかった事が。
< 186 / 336 >

この作品をシェア

pagetop