恋する事件簿【完】
「撃たなければ良かった…。
由良さんに気付かなかった…」



「自分を責める必要はない。犯人を見据えるのは、当たり前の事やねん」



「…く…ぅ…っ……」



歯を食い縛り、声を堪えようにも、嗚咽が漏れた。

辛くて。

悲しくて。

怖くて。

あの時の行動が、全てが間違えだと思った。



「芽依実は悪くない。悔やむ気持ちより、感謝の気持ちを持たなあかん」



私は頷き、涙を流したまま那維斗を見上げた。

頬に流れた指で拭われ、唇を重ねた。

ーーガラッ



「芽依実ー?北斗とプリン買って…」



「「――;;」」



しかし、邪魔が入った。
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