恋する事件簿【完】
「主任と似てへんな」



「でしょ;;」



家に入り、リビングに案内すると、兄貴は既に来て居た。

男3人で乾杯するらしく、私は母親とキッチンに立つ。



「じいちゃんから苺」



「また?;;
どっから見付けて来るんだか;;」



この時期に苺なんて、本当に珍しい。

年中、苺がメインだもんね。

母親に苺が入ったお皿を渡し、唐揚げ用に切られた鶏肉に、柔らかみを持たす為にオレンジの絞り汁を掛け、ハーブ&ソルトで味付け。

サラダ用のレタスを千切ってると、ピンポーンと聴こえた。



「芽依実」



「…はーい」



父親に使命され、私は手を洗って玄関へと走った。
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