恋する事件簿【完】
翌日、兄貴の車で出勤すると、署に入った時からチラチラと見られた。
「おはようございます」と課に入れば、両親と叔父さんが、何かを見て動かない。
「どうしたの?」
3人に声を掛けると、叔父さんは、「どういう事だ」と、紙を渡して来た。
…“査問委員会より通達”?
「あ…昨日の課長…」
“山下芽依実刑事の、亀山ーカメヤマー刑事課長への暴力行為について”
“今日 午前9時から”
「早速だ」
私はため息を吐いてデスクに鞄を置いた。
ジャケットのポケットに、警察手帳と携帯をしまう。