恋する事件簿【完】
「何かやったのか」



叔父さんは私を見ながら言う。



「“やった”?やったって何。
私はあの課長が実績しか考えないから」



「めいちゃんは、間違ってなかったと思います。俺だって、殴りたかったですよ」



坂田が庇ってくれた。

私は煙草を吸い、「ありがとう…」と呟いた。

―――朝礼を済まして、私は叔父さんと父親の3人で、署長や委員会の人が待つ会議室へ。

母親・兄貴・那維斗が後ろを追い掛けて来た。



「ここで待ってようかと思って」



母親は叔父さんの許可を求める。

その代わり、父親が頷いた。
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