恋する事件簿【完】
「俺は芽依実だけや。ずっと。
真壁のキスに、何も感じへん」



「こんな事で泣く私でも…?」



「あ?妬いて泣いて。俺を想ってやろ?男として最高やろ」



「大人になれない…ガキみたいだよ…?」



「そ…――」



「本当。その通りね」



那維斗が何かを言い掛けた時、目の前に真壁さんが現れた。

階段下に居る真壁さんは、私を睨み上げてる。



「私ね?ずっと優秀やってん。
那維斗君には負けるけど、関西圏では成績は1・2位やった。
せやから決めてたんよ。私のパートナーは、私よりも優秀で、見掛けも良い人。
つまり、那維斗君よ――」



これは宣戦布告なんだろうか。
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