恋する事件簿【完】
「水道管やろ」



「何でわかるわけ?」



「ごみ捨て場に、蛇口のない水道が見えた」



「は?それだけでわかるわけないでしょ」



「普通、わかるやろ。マンションと隣の古家を比較して見ろ。きっと、使われてない水道管が通ってんで」



難波は「報告せなあかんな」と、窓から車内に体を突っ込む。

私はその姿を見つめ、唇を噛み締めた。

至近距離で肩を掴んで屈まされたり、物知りな一面に、変な気持ちになった。



「はぁ…」



私たちがペアを組むのは、やっぱり間違いだったかも知れない。
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